私たちが生きていく上で欠かせない水ですが、日ごろたくさん水を飲まれる方は「飲み過ぎって体によくない?」と疑問に思うのではないでしょうか。
この記事では、水の飲み過ぎによる体への影響を解説しながら、飲み過ぎの量の目安と飲み過ぎる理由を紹介します。
あわせて、人の体の水分量と1日の適切な水分量について紹介しますので、水を飲むときに参考にしてください。

( 1 of 3 )
水を飲み過ぎるとどうなる?
短時間で水を飲み過ぎると体内の電解質のバランスが崩れ、低ナトリウム血症を引き起こし、体にさまざまな症状が現れます。
軽症だと疲労感、頭痛、嘔吐、むくみなどがあり、重症だとけいれん、さく乱、意識障害、肺水腫やうっ血性心不全など、命に関わるケースもあります。
そのため、水を必要以上に飲み過ぎないように注意が必要です。
なお水の飲み過ぎにより体内のナトリウムが急に薄まり、先ほどお伝えしたような症状が現れることを「水中毒」といいます。
電解質とは
電解質はナトリウム・カルシウム・カリウム・マグネシウムなどがあり、私たちの体は生きていくために電解質のバランスを一定の範囲内に保っています。
電解質は食事などによって体内に取り込まれると、消化吸収された後に細胞外液に入ります。
脳にあるセンサーが、細胞外液の電解質が不足していないか・過剰にあるかを感知し、尿を調節するホルモンに作用します。
そのホルモンが腎臓に作用することで、どのくらいの電解質を尿として体外に出すかを調節しているのです。
しかし一度に水を飲み過ぎると電解質の処理が追い付かなくなり、体内のナトリウム濃度が薄まってしまい、低ナトリウム血症となってしまうのです。
水の飲み過ぎの目安
水を飲み過ぎると体にさまざま悪影響を及ぼしますが、どれくらいの水が飲み過ぎになるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。
水の飲み過ぎの目安となる量は、体格の個人差やその時の環境によって異なりますが、1時間以内くらいで1L近くも飲むのは避けましょう。
短時間で水を飲み過ぎると、電解質のバランスが崩れてしまいます。
一度にたくさんの水を飲むのではなく、こまめに水分補給をすることが大切です。
一般的には、コップ1杯(200ml)の水を、1日7回ほどに分けて飲むのが体に負担がかからない量といわれています。
水を飲み過ぎると太る?
水を飲み過ぎると太るのか気になるかもしれません。健康な方であれば、過剰な水分は尿となって排泄されます。
腎臓や心臓、肝臓に異常があると、過剰な水分がうまく排泄されず、体内に残った状態となっていします。
また、一度にたくさんの水を飲み過ぎる「水中毒」の状態だと、過剰な水分は排泄されないためむくみが現れやすいです。
足のむくみは病気なの?
足のむくみは健康な方でも起こる症状です。
病気以外でみられるむくみは生活習慣が大きく関わっており、日常で足のむくみを実感することもあるのではないでしょうか。
立ち仕事やデスクワークなど、同じ姿勢で長時間過ごすとふくらはぎの動きが少なくなるため、むくみやすくなります。
また運動不足によってふくらはぎの筋力が低下していると、足の血液を心臓にもどす機能も弱まってむくみが起きやすいのです。
他にも塩分の摂りすぎや栄養バランスの偏りでも、電解質のバランスが崩れてむくみにつながるケースがあります。
( 2 of 3 )
水を飲み過ぎる理由
水を飲み過ぎると体に悪影響を及ぼしますが、なぜ水を飲み過ぎるのでしょうか?
水を飲み過ぎる理由を紹介します。
たくさん汗をかいたときに水だけを飲み過ぎる
暑い日や激しいスポーツをした後は、多くの汗をかくためたくさん水を飲みます。
しかし水だけを飲むと、水で体内の電解質のバランスが薄まってしまい、低ナトリウム血症を引き起こします。
たくさん汗をかいたときは、スポーツドリンクや経口補水液をこまめに飲むのがおすすめです。
スポーツドリンクや経口補水液は、体内の電解質バランスが補えるようにつくられています。
塩あめや梅干しもミネラルが補給できるため、汗をかいたときに水と一緒に食べると効果的です。
また食事の栄養バランスも大切です。
特に暑い日は食欲が低下することがありますが、食事の栄養が偏ると、電解質のバランスを崩すきっかけになるケースがあります。
病気や薬の副作用などによって水を飲み過ぎる
精神の病気による不安や幻覚などによって水を飲み過ぎることや、精神薬の副作用で強い口の渇きを感じると水を飲み過ぎることがあります。
またダイエットで空腹を紛らわすためや、ストレスによっても水を飲み過ぎるケースがあります。
上記の理由で水を飲み過ぎてしまい水中毒が起きた場合は水を控え、少しずつ経口補水液を飲んだり、ゆっくり塩あめや梅干しでミネラルを補給したりすることが効果的です。
( 3 of 3 )
人の体の水分量
成人の体の水分量は約55~60%、新生児の体の水分は約80%も占めており、生きていくために重要な役割を担っています。
その中でも脳や筋肉、内臓、組織に含まれる水分量は約80%ととても多く、脂肪組織に含まれる水分は約33%と低いです。
そのため男性よりも女性のほうが脂肪の量が多い傾向にあるため、女性は体内の水分量が少ないことが多いです。
また肥満の方は、痩せている方よりも水分量が少ない傾向にあります。
年齢を重ねると細胞の数が減りますので、高齢者も水分量は約50%と低くなります。
人の体の水分量をもとに、適切な1日の水の量と体内の水分が失われると起きることを紹介します。
適切な1日の水の量
厚生労働省によると体重60㎏の男性の場合、体内の水分量は60%で、1日の必要水分量は2.5 Lといわれています。
2.5Lという数字はすべて飲み水ではなく、食事や体内でつくられる水も含まれます。
1日の水分摂取量の内訳は以下のとおりです。
・ 食事 1L
・ 体内でつくられる水 0.3L
・ 飲み水 1.2L
なお体重60㎏の男性の1日の水分排泄量は2.5Lです。
水分排泄量の内訳は、尿や便から1.6L、呼吸や汗から0.9Lとなっています。
人の体の水分量は、一人ひとりの性別や脂肪の量、年齢によって異なるため、適切な水分量も異なります。
そのため体重60㎏の男性と自分を照らし合わせながら、1日にどのくらいの水が必要なのか考えましょう。
なお気温が高い日やスポーツでたくさん汗をかいたときは、体内の水分が失われている状態ですので、いつもよりも水分摂取が必要です。
体内の水分が失われると起きること
人の体の水分量は個人差があり、水分が失われるとさまざまな悪影響を及ぼします。
体内の水分量のうち1%失うと喉の渇きを感じ、2%を失うとめまいや吐き気といった脱水症状が現れます。
10%失うと筋肉のけいれんや循環不全に、20%失われると命の危機となってしまいます。
そのため生きていくためには、体内の水分量を保つことが必要であり、こまめな水分補給が大切なのです。
(summary)
水を飲み過ぎない適切な水分補給をしよう

短時間で水を飲み過ぎすると、体内のナトリウム濃度が薄まり、さまざまな悪影響を及ぼします。
水を飲むときはこまめに分けて飲み、暑い日や激しいスポーツをした時はスポーツドリンクや経口補水液を飲みましょう。
日ごろの適切な水分補給は、天然水のウォーターサーバーがおすすめです。
天然水にはナトリウムを含むミネラルが含まれており、水分補給と共にミネラル補給もできます。
またいつでもおいしい水が飲めますので、こまめな水分補給にもピッタリです。
そしてマイボトルに入れれば、持ち運んで水を飲むことができます。
天然水のウォーターサーバーを導入して、適切な水分補給をしませんか?
<参考サイト>