「水道水と言えば無色透明」
多くの方が水道水に持つイメージはなのではないでしょうか。
それなのに、もし急に水道から赤色や白色の水が出てきたら驚きますよね。それだけではなく、衛生面や安全性についても不安になってしまいます。
日本では水道法によってキレイな水が提供される一方、このように濁りが生じるケースがまれにあります。そして、状態によっては修理や工事などの対処が必要になります。
この記事では、水道水の濁りの原因や対処法を濁りの色ごとに分類して解説します。
これがわかっていれば今後、水道水が濁るようなことがあっても、焦らず対処できるようになります。

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水道水が濁る原因は
色によって異なる
水道水が濁る原因は、色ごとに異なります。おおまかに以下5つに分類されます。
各々原因と対処方法が異なるので、順番に解説していきます。
・赤い水
・白い水
・錆が混ざっている水
・黒い水(砂や泥が混ざっている)
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赤い水は錆の色
水道水が赤く濁る主な原因は、水道管内の鉄が錆びて、赤サビとなるからです。この赤く濁った水を赤水と言います。工事や断水、消火栓の使用などの影響で赤サビが流れ出したり、水の流れが変わったりすることで発生するといわれています。基本、排泥弁や消火栓から排出されますが、一部家庭の給水管に入ると、赤水として蛇口から出てくるのです。
また、紅茶のような赤茶色の濁りは、赤サビや特にマンガンが水道管内に付着していることが原因です。工事、停電などによって水道管内の水流が変化すると、付着した赤サビやマンガンが剥がれて水道水に混じることがあります。
赤い水が出た場合の対処方法
鉄やマンガンは身体に必要な成分であり吸収率も低いため、たとえ飲んでしまったとしても、健康への影響はほとんどないでしょう。ただし念のため、基本的に飲むのは避けてください。また、着色のリスクがあるので、洗濯にも使用しないでください。
対処方法としては蛇口から水を流し続けて、無色透明になったことを確認しましょう。そのうえで飲用や洗濯に使用してください。
赤水が持続する場合は、市の上下水道課に連絡してください。宅内配管の問題の場合は、水道管の交換工事が必要です。この場合、個人負担となるので注意が必要です。なお庭の樹木などの水やりに使用しても問題ありません。
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白い水は基本的には空気の色
水道水が白く濁る場合は、微細な気泡や空気が原因です。水道管の圧力変化や給湯器の急激な加熱によって気泡が発生し、水が白く見えることがあります。このような場合、しばらく放置すれば気泡が消えて透明になることが多いです。また、亜鉛メッキ鋼管からの亜鉛溶解による白濁も考えられます。加熱で白色が濃くなる場合は、この可能性が高いです。
白い水が出た場合の対処方法
白い濁りは空気の溶解によるものであり、特に対応する必要はありません。自然と解消されますし、飲んだり洗濯に使ったりしても問題ありません。もし水道水が長期間白く濁ったままであれば、上下水道課に連絡してください。
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鉄分が錆びて剥がれて出てくることがある
鉄製の水道管は時間とともに錆びていきます。その錆が水道の初めての使用の際などに、剥がれて蛇口から出ることがあります。鉄分は人体に必要な成分ですが、水道水中の鉄分は吸収率が低く、ほとんどが排出されます。そのため、鉄分を含んだ水道水を飲んでも健康には影響ありません。
錆が出てきた場合の対処方法
錆が混入した場合は、一旦飲むのはやめてください。具体的な対処としては、赤水の場合と同様、水道をしばらく流したままにして錆の混入がなくなるのを確かめてください。
新しい水道管では錆防止のために樹脂塗装されていることが一般的なので、ほとんどの場合この方法で対処できるでしょう。継続して錆が出てくる場合は上下水道課や業者に相談するようにしてください。
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黒い水は泥や砂の色。
水道管にトラブルが起こっているかも?
水道水は災害や断水後に泥や砂が混じり、黒い水となって出てくることがあります。これは水道管の破損によるものです。また、災害がない場合でも、工事などでの泥や砂が水道管に混入することがあります。
水道工事では、古い水道管を撤去し、新しい水道管に接続する作業が行われます。砂や泥が水道管の中に混入しないように注意が払われますが、まれに混入することがあります。また、水道管に亀裂などがあると、断水や圧力低下の際に砂や泥が入り込むこともあります。
さらに、マンガンが溶け出した水は黒く濁ることがあり、これは酸化したマンガンが原因です。水道管工事の際に泥が混入することによっても、黒っぽい水が蛇口から出ることがあります。
黒い水(泥や砂)が出てきた場合の対処方法
水道工事が原因の場合、一時的な現象であり、水をしばらく流すことで砂はなくなります。しかし、水道管に亀裂がある場合は、長期間にわたって砂などが混入する可能性があります。このような場合は、水道管の調査と新しい水道管への工事が必要です。水道業者に連絡して対応を依頼しましょう。
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まとめ

今回は水道水が濁っている場合の色別の原因、そして対処方法について解説しました。
そして以下のことが分かりました。
- 水道水の濁りの原因は様々である
- 赤色や黒色に濁った水が続けて出る場合は、対処が必要なこともある
- 白濁の場合は、基本的に放置で問題なし
- 飲んだとしても健康被害につながる可能性はとても低い
水道水が濁る原因のほとんどは、身体に害のない異物が混入したことでした。そのため水道水が濁っていたとしても、ほとんどの場合問題はありません。また気になる場合も、今回お伝えした方法で解決できると思います。これは、水道法によって徹底した品質管理がなされているからと言えます。
健康上問題がないとされていますが、やはり水が濁っていると気になります。
浄水器や浄水型ウォーターサーバーを使えば、水道水の不純物を除去してくれますので、さらに安全に安心して飲むことができます。
ぜひ、浄水器や浄水型ウォーターサーバーの利用を検討してみてください。